FIRE入門

FIRE入門⑤法人をつくる

稲葉ヨースケ

 前回の記事では、「実際に商品を作って売る」ということを学びました。

 

前回の記事
FIRE入門④営業して収益化
FIRE入門④営業して収益化

 

 ひとたびそれを経験してしまえば、それは「補助輪無しで自転車に乗れた経験」みたいなもので、

 人間、あとは勝手にうまくなるものです。

 

 たとえば不動産物件だって、家賃のCFは講座の中にたまりつけるのですから、

CFとは、キャッシュフローのこと。

キャッシュフロー:月々の家賃収入(総売上高)から、
事業にかかるすべての経費の合計(銀行返済/経費/税/保険/各種リスクのための貯蓄など)を引いた、
最終的に口座に手残りするお金をさすことが多い。

※書籍や人によっても少し、言葉の定義がユレます。

2023年現在のワタシの場合の具体例を言うと、
21室所有×5万円(平均家賃)=105万円が総売上高。
事業経費の合計が65万円ほど。
そのスキマの「40万円」は手残りする、ということになります。

 そのお金を「使い込み」さえしなければ、貯金のスピードは圧倒的に高まって行って、

 次の物件をまた買う、また貯める、また買う・・・

 

 そうすることに、そんなに時間も手間もかからないものです。

 

ウォン先生
ウォン先生

だからこそ最後の仕上げに、その売上をじょうずにまとめるぞ。

ヨースケくん
ヨースケくん

えっ、稼いだらそのまま使うだけ、とかでいいんですけど…

ウォン先生
ウォン先生

だめだ。
日本国民である以上納税の義務はあるし、社会保険をどうするのか、副業許可をどうするのかなど、解決すべき課題はある。

 

 今回の記事では、日本の国家運営や税務の話に少し立ち入って、「法人を作ろう」という解説をします。

 これを読めば、「法人を作って不動産賃貸業をやればいいのだな!」ということがわかります。

 

そもそも不動産は副業とはみなされない

 当サイトの読者は99.9%、サラリーマンか専門職(医者など)です。

 そのため、副業をすると言うなら勤め先の会社の「兼業規定」などをケアする必要があります。

 

 副業解禁の時代ではありますが、実態はまだまだ、導入なんてされていない。

 

 それがなぜかというと、会社の目線からすれば、副業を許すことで「徐々に辞めるべくシフト」とかされたら最悪だからですね。笑

 それは、誰が経営者をやっても、必ずそういう発想になると思います。

 新卒採用&教育、中途入社採用だって、ものすごいコストが掛かりますからね。

 

 ところが朗報は、「不動産」は基本的に、副業とはみなされません。

 

 じっさい、確定申告でも、副業のときに入りうる「事業所得」とか「雑所得」じゃなくて、

 「不動産所得」の欄に入ってきますからね。

 事業所得とか雑所得は怒られることがあるかもしれないが、不動産収入だったら、「生まれつき入ってる」ような人もいるほどです。

出典:マネーフォワード
ヨースケくん
ヨースケくん

ワタシの会社員時代の親友も、最初から給料を遥かに超える額、不動産所得が入っていたらしいです!

地主家系だったら誰でもそうなります。

 結論として、不動産賃貸業を、個人事業主として行うことは、会社の副業規定に抵触することはほぼありません。

 

 いっさいの副業が厳しく禁止されている「公務員」であってさえ、不動産ならある程度の規模までならOKとされているのですから。

(5棟10室規模までOK、それ以上は許可が出ればOK)

 

 だからそもそも、不動産賃貸業をする場合は、兼業規定を確認するまでもなく、ほとんどの場合で問題ないのです。

 

逆に、前回の記事で語った「タレント業」とか「物販業」は、事業所得や雑所得に入ってくる。

これは会社への事前申請が必要だったりするから、要注意。

あるいは申請しても通らないのなら、バレて怒られないような方式で確定申告をする(※住民税の普通徴収)か、
家族を役員にして自分とは無関係な法人を作って売上を入れていく、などの方法を取ることになる。

法人の方が税制上有利なことも多い

 不動産は、副業NGでもだいじょうぶ。

 だったらすぐやるか〜、となりそうですが、その前に一つ。

 不動産の勉強を進めていると、もうひとつ重要なことに気づいてくると思います。

 

 それは、

法人の方が有利なことが多い

 

 ということ。

 不動産の所有者となる人は、別に個人であっても、法人であっても、誰でもいいわけです。

 じっさい、この世の中に存在する「事業用不動産」のほとんどは、法人所有だろうと考えられます。

 どちらか選べるのだったら、「有利な方を選ぶべき」というのが、基本的な発想となるのは当然のことです。

 

 慣れていない人からすれば、「法人を作る」というのは難しいことのように思えるかもしれませんが、

 実は非常にかんたん(※)です。

 

 費用は10万円未満、日数も数週間以内で、書類なども普通に郵便やWEBで役所とやり取りするだけで、

 ペーパーカンパニーは誰でもかんたんに作れてしまいます。

ヨースケくん
ヨースケくん

(※)法人つくりについても、別記事で解説します!

 

 法人は、その運営の手間とか法人税については確かに発生してしまうのですが、

 その代わりに「経費」として認められる幅が広かったりします。(=節税しやすい)

 

 また「個人」とは切り離されたお財布になるわけですから、高収入のサラリーマンがさらに「高収入な副業」を持ってしまうことによって「納税額の多さ」で死ぬ、みたいなことも防げます。

 

 法人か個人か、どっちが有利なのか、その損益分岐点は一般的に「売上800万円」などと言われているのですが、

 ワタシは、売上がそんな額には全然満たない最初から、法人で行くことにしました。

 

 それは将来的に、その法人を太らせていくことで、独立したいと思ったからです。

 それはひとえに、ワタシの出発点が、「お金の自由、時間の自由」によって、人生の思い出を最大化したい!ということだったからです。

 

 それを実現するためにも、いずれそっちで行くと決まっているのなら、その”歴”は長い方がいいに決まっている、と思ったからですね。

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「ここちよ不動産」代表・ヨースケの不動産投資(Part1)
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社会保険、給料を払えるようになる

 法人を運営して2年とか3年経ってくると、実感します。

 「ほんとうに、CFというのは、安定してお金を払ってくれるのだな・・・

 ということを。笑

 

 そうしてワタシは、奥さんを社長にした法人(ワタシは役員として名前が入っていない)から、奥さんに対して給料を払いはじめました。

 

 もちろん、そんなに多額を払えるほどには稼げていないので、

 月に3万円程度、というレベルではありますが、その代わりに法人からの給料であれば「社会保険」をも払うことができます。

 

 それも、働いてない人が払う「国民健保、国民年金」よりも遥かに安い金額で。

 

 またあるいは、自分の扶養にいれて「勤め先の厚生年金、保険」で払っている人も多いかもしれないですが、ワタシの場合はもう、辞めたいわけです。笑

 だから、扶養に入れる以外の方法で、社保を払うスキームをあらかじめ考えておかねばならなかったのです。

それが、法人によって確立した。

 

 それによって、奥さんを先に、自分より1年くらい早く、FIREさせることができました。

 

 そして1年、やっぱりなんの問題もなかった。

 仮説は正しかったな、ということが「平穏無事に1年生きた眼の前の人」という実例を持って証明されました。

 

 そうと決まれば、順を追って、自分も同じ方法で法人に入り、社保と給料を払ってもらうようにする。

 

 これにて、独立完了。

 自分たちという「個人の」雇い主が、勤めている会社から、自分の法人に置き換わるだけです。

 

 この時、嬉しいお特典としてついていること。

 それは、自分の法人は、自分のやりたい仕事だけを、やりたい人とだけ、好きなようにやっていいよって言ってくれる、ということですね。

 

 だって、経営陣が「自分たち」ですから。笑

 

 以上が、FIREの流れです。

 

 ものごとを余り複雑に言うのは好きでないので、

 すべてはこの「FIRE入門」で語った、①〜⑤をやるだけ、と思っていただければと思います。

 

 当サイト「ここちよ不動産投資。」では、毎日更新で記事を追加していきますが、

 すべてはこの原則に沿った、それぞれの詳細を学んでいく感じのものです。

 ここまでの5つの記事は、勉強のアウトラインとなる郡です。

 

 何度でも、読んでいただくことをおすすめしたいと思います。

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この記事を書いた人
稲葉ヨースケ
稲葉ヨースケ
ここちよ不動産 代表/宅地建物取引士
愛知県在住。30歳の時に副業で不動産投資を始める。33歳時点で毎月のCF(手取り)が40万円となり、生活費を上回ったので、サイドFIRE。その後、約半年の休息期間を経て、現在は「不動産屋」として奮闘中!「サラリーマン大家」の気持ちが誰よりもわかる不動産屋。
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